
昔から、“時は金なり”といいます。
人生は限られた時間ですので、少しでも多くの時間を有効に使いたいものです。
特に、移動時間においては、時間を金で買うというのが顕著であり、たとえば東京から福岡まで移動する場合の時間とコストをざっくり比較してみると、飛行機なら約1時間半で4万円、新幹線なら約4時間で2万5千円、高速バスなら12時間で1万5千円くらいです。
お金持ちになればなるほど、移動時間が早くなると言われていますが、実は最近、そうではないと思いはじめました。
二流と一流の違いとは?
東京から福岡に行く場合、お金持ちはたぶん高速バスは利用しませんよね。
お金持ちも、そうでない人もほとんどの人が飛行機を利用すると思います。
高いけど圧倒的に時間が早いので、誰もが選択するのは分かります。
でも、それほど急いで福岡に行かなければいけない人って、それほど裕福ではない人だと思うのです。
なぜなら、急いで福岡に行かなければならないのは、多忙極まるスケジュールで動いているビジネスマンであったりするからです。
JR九州の超豪華寝台列車“ななつ星”は2泊3日でのんびり九州をめぐるツアー列車ですが、お値段は2名で100万円以上します。
九州新幹線なら博多から鹿児島まで1時間で行けるのです。
料金も1万円もあれば十分です。
それなのに、コレだけの時間とこれだけのお金をかけてゆったりと旅するのが本当の贅沢なのです。
急ぐのではなく楽しむのが一流
実は、本当の富裕層は、慌しく移動する必要がないのです。
だから、時間を金で買う必要もなく、ゆったりとその時々を楽しむゆとりがあるのです。
JR東海が東京から名古屋間をリニア新幹線で40分で結ぶと言っているのですが、なんと全部トンネルで景色はまったく見れないそうです。
JR東海には申し訳ないのですが・・・。
正直、そんな列車に乗りたいと思いません。
それなら1時間40分かけて、“のぞみ”に乗ったほうが面白いと思うのです。
でも、もっと贅沢言うなら、在来線で名古屋までの直通特急を走らせてほしいです。
新幹線も速すぎるんで、在来線くらいがちょうどいいと思います。
在来線なら、各都市を結んでいくので、どんな街並みなのかよく見えますし、いろいろな景色が見れてとても面白いです。
長時間で飽きてしまう人も多いと思いますが、私は何時間乗っていても飽きません。
東京から札幌に行くときも、飛行機に乗るどころか、わざわざ新幹線で京都まで行って、そこから超豪華寝台特急の“トワイライトエクスプレス”(もう走っていません)に乗って20時間かけて札幌まで行きましたが、本当に面白かったです。
あれ飛行機なら1時間半なのですけど、それって思い出にも残らないですよね。
そんなゆとりもなく、目的地に一直線的な多忙極まるこのご時勢ですが、それってあんまり楽しくないと思うのです。
なんか人生を生き急いでしまっている感じがしませんかね?
時間を金で買うということ自体が、時間が足らなくて時間に追われている証かもしれません。
時間に追われない富裕層は、“時の流れを楽しむ”という最高の贅沢を楽しんでいるのです。
そして、別に富裕層じゃなくても“時の流れを楽しむ”ことはできるのですよね。
むしろ、時の流れを楽しむことができる人こそが、この地球が必要としている超一流の人なんじゃないかと思います。
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